テレワーク環境のディスプレイ(3)

パソコン・インターネット
3入力 Picture by Picture: 左 2/3 会社PC メイン画面, 右下 1/6 会社PC サブ画面, 右上 1/6 個人PC メイン画面

過去2回、テレワーク環境のディスプレイについて書いたが、結局 EIZO の EV3895-WT を購入しました。購入して既に数日経ちますが、結果としては「買ってよかった!」です。では、早速 EV3895-WT のレビューをしていきたいと思います。

外観、サイズなど

購入前に、ディスプレイが来たらどう設置しようかシミュレーションしていました。結果的にはその状態どおりと言って良いと思います。24インチに比べると37.5インチはむちゃくちゃデカいです。横方向は当然ですが、縦方向にも大きくなっています。本体に標準で付いているディスプレイスタンドの台座が、画面サイズに比例して大きくなっています。従来、使用していた EV2456 が 190 mm に対し、EV3895は 240 mmになっています。壁面からディスプレイ表面の距離が大きくなり、ディスプレイがより前にせり出し、視点との距離が縮まることが心配でした。製品図面から、EV2456は壁面から 140 mm程度。EV3895は 200 mm程度と思われます。ただし、EV3895 の画面は曲面なので、図面から画面中央の凹部分なのか、両端のせり出した凸部分なのかが、いまいち分かりませんでした。実測してみると、図面の距離は両端部分と思われます。中央部分を実測してみると、150 mm程度で、EV2456とほとんど変化ない感じです。設置しての感想は、画面が大きくなったせいもあり、視点との距離は短くなっていると感じました。着座位置はディスプレイ中心からやや左にオフセットして座り、画面も着座正面において、視点からの距離がもっとも取れる状態にしています。設置後、数日経過した現在ではすっかりなれ、違和感はありません。

EV3895-WTの壁面からの距離感(横から見ると反射が激しいけど、正面からは全く気になりません)

机に対するディスプレイのサイズ感も事前の想像どおりで、ジャストサイズと思っています。従来からもそうでしたが、ディスプレイの裏側のデッドスペースが気になりますね。何か効率的な使い方を考えて行きたいと思います。ディスプレイの両端下側にもたくさんスペースがあるので、左側にはカメラ、スピーカーなどを配置しています。右側は今のところ何もありませんが、温湿度計のついた時計を置きたいと思っています。スピーカーが約 50 mmの高さなので、同等程度のものを物色中ですが、よいものが見つかっていません。一番近いものが無印良品のデジタル電波時計(高さ: 60mm)かなぁと思っています。お値段高めなので購入は躊躇しています。ついでに言うと、ディスプレイスタンドの台座がドーナツ状になりこの部分をどう使うかも検討中です。フェイクグリーンでも置こうかしら…。

EV3895

100-DESK088においたEV3895-WT。サイズはジャストサイズ

PCとの映像接続

EV3895 の映像入力端子は、USB Type C x 1, DisplayPort x 1, HDMI x 2 があります。PCとの接続ですが、実はここでひやりがありました。会社の デスクトップPCとは映像出力を2本をつなげ、2画面のPicture by Pictureモードで使う予定でした。デスクトップPCには Display Port と HDMI の出力端子があると思っていましたが、実際には HDMI 端子がなく、DVI 端子という構成でした。EV3895の映像入力端子には、DVI 端子がないため、接続できない…となります。1日のうちで一番長く利用する会社のデスクトップPCで思ったとおりの利用ができないとなると、かなりの痛手になります。ここで、一旦落ち着き、IO Dataの古いディスプレイとPCの接続で、PC出力: DVI – ディスプレイ入力: HDMI の接続形態で利用していることを思い出し、ケーブルを持ってきて接続してみると、想定どおりでの利用ができました。皆さん、入出力端子の整合性には十分注意しましょう。

ちなみにDVI-Dはシングルリンクとデュアルリンクがあるようです。シングルリンクは 1920 x 1200 ピクセルが最大ピクセルサイズのようです。会社デスクトップの DVI 端子とHDMIを接続するとケーブル1本で、EV3895のネイティブサイズである 3840 x 1600 ピクセルの出力ができているので、デュアルリンクなのだろうと思います。個人のShuttle XH61VのDVI端子との接続では、1920 x 1080 ピクセルでの出力しかできませんでした。こちらはシングルリンクなのは間違いなさそうです。嬉しい誤算は、Shuttle XH61V の HDMI 端子の接続ではネイティブの  3840 x 1600 ピクセルの画面出力ができました。HDMI端子はどうやら 4K 出力にも対応していそうです。Shuttle XH61V は 2013 年度に購入したものなので、4K 出力には対応していないと勝手に思い込んでいました。何度か 4K の Regza に HDMI で接続したことはあったと思うのですが、2K までの HDMI ケーブルで接続していたから…と納得しています。

結局接続は、会社のデスクトップ: 2本の映像出力(2 Picture by Picture(2:1))、個人のデスクトップ: 1本の映像出力で接続しました。Windows 10の使い勝手は前者の方が使いやすいと思います。Win+← でウィンドウを整列すると会社のデスクトップでは2:1の左画面では、全体の1/3サイズのウィンドウになります。適切に配置すると例えば下記のように横3分割のウィンドウに簡単に配置することができます。

EV3895 Picture by Picture 2:1

個人のディスクトップPCではWindowsのショートカットキー操作では全体を横2分割するので、それぞれが大きすぎる印象です。もちろん、マウスを使ってサイズ変更はできるのですが、キーボードのみで整列できるケーブル2本接続が利便性では上回ります。画面入力設定は、ディスプレイ前面の電源スイッチのOn/Offや映像信号のなしによる電源On/Offでは維持されるので、切替処理なども必要なく快適です。

シングル入力、複数画面入力を切り替えると、PCからは接続されているディスプレイが異なるものと認識されているようで、シングル入力では 3820 x 1600, 2画面入力では、2560 x 1600 と 1280 x 1600 にそれぞれ勝手に切り替わってくれます。3画面入力についても同様で、3画面入力時には、左の2/3領域には会社PCのメイン画面、右下 1/6 に会社PCのサブ画面、右上 1/6に個人PCのメイン画面を表示するなんてこともしています。右上の1/6サイズの右上画面はちょうど、13インチのノートPCとほぼ同じサイズです。ここで、動画などをFull画面再生すると、ながら作業にちょうど良い感じです。ソニーのDTCP-IPクライアントソフトであるPC TVを導入しているので、RegzaやDigaで録画した番組を見ることもできています。こりゃ最高!

3入力 Picture by Picture: 左 2/3 会社PC メイン画面, 右下 1/6 会社PC サブ画面, 右上 1/6 個人PC メイン画面

既出の話かもしれないけど、PCのDVI-D → HDMI 入力で実は音声も出力されています。DVI は映像信号のみ出力と思っていたので、不思議な感覚です。ググると以外とヒットします。